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photo: newser 州司法当局提供。シェリー・ミラーの当時の免許証。
2013年9月、その42年前、迷宮入りかと米サウスダコタ州警察を困惑させたある事件で大きな進展がありました。1971年に行方不明となった2人の少女が、姿を消す直前に乗っているところを目撃された自動車が、とある川で発見されたのです。パーティーに行く途中で行方不明となったパム・ジャクソンとシェリー・ミラーは、当時どちらも17歳でした。1960年製のスチュードベーカー・ラークに乗っていました。事件のことを覚えていた漁師が、記録的な少雨で水位の下がった川の底で転覆していた車を見つけ、警察に通報したものです。当局者は、車中から遺体が発見されたかについてはコメントすることを拒否しました。車はあまりにも傷みが激しく、残っていた証拠も川から引き揚げた際に損なわれてしまった可能性がないとは言えません。
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photo: wikimedia スチュードベーカー・ラーク1960年モデル
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photo: newser 川底で転覆した状態で発見されたスチュードベーカー
2007年、少女らの高校の同級生で、これとは無関係の事件で服役中の男性が、少女らに対する殺人、強姦、誘拐の罪で起訴されましたが、犯行を告白したと申告した同房の受刑者の供述が虚偽であったと検察が判断し、起訴は取り下げられました。ジャクソンの3人のきょうだいは、事件に進展があったことを、102歳で亡くなった父親のオスカーの葬儀を済ませて3日後に知りました。「オスカーが天国で会って、顛末を明らかにするように」パムに言ったのかも知れない、とパムの義理のきょうだいは語りました。

その後当局者は、川で見つかった1960年製スチュードベーカーの内部には、少女らの亡骸が残っていたことを明らかにしました。自動車事故によって命を落としたものであり、犯罪行為によるものではない可能性が高いということです。事故を起こしたとき、車のギアはトップに入っており、ライトも点灯状態にありました。学校の終業式後のパーティに向かう途中、タイヤがバーストして川に突っ込んだ疑いがあると捜査当局では見ています。そしてそのまま42年が経過し、今回、渇水により姿を現したというわけです。飲酒運転ではないというのが当局の見解です。

少女らは車の前部座席で見つかりました。「法医学や法医人類学の見地からしても、犯罪行為や不適切な行為と一致する、ないしは由来する様態の負傷はありませんでした」と州の司法長官は述べました。事件に終止符を打ち、遺族の悲しみがこれ以上深まることのないような顛末を明らかにすることができて、安堵しているとも述べました。「これが悲劇であることに変わりはありませんが、事故だったと語れるのと、そうでなかったと語るのとでは、前者の方が圧倒的に救われます」と司法長官は記者に述べました。

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photo:newser スチュードベーカーの走行距離計。約5万kmを指している
via: newser
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