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photo: wikimedia 化石の森国立公園
アメリカの州立公園から自然物を持ち去ろうとする者は、法律に違反することになります。しかしユタ州のエスカランテ化石の森州立公園 (Escalante Petrified Forest State Park) から、化石化した古代の木である珪化木のかけらを持ち出した者は、もっと暗い力に直面することになるようです。というのは、珪化木には古代の呪いが掛かっているらしいのです。公園を訪れた多くの人が、この呪いは本当のものだと感じています。公園の管理者が地元の放送局であるKSLに語ったところでは、毎年、約1ダースもの珪化木のかけらが、多くの場合謝罪の手紙を伴って送り返されてくるそうです。つい盗掘に手を出してしまったけれども、また幸運が戻ってくるようにと願ってのことです。ある男性は次のように書いてきました。「警告はでっち上げだと思っていたのですが、あれ以来、三回も事故に遭いました」その内の一回は骨折までしたそうです。加えて、キャンピングカーが火事になり、別の車はエンジンが掛からなくなりました。
また別の人は、三年間災難に見舞われ続けたと述べ、「こうしてお返しすることで、神が私を許してくださることを願っております。ここに重ねてお詫び申し上げます」と書いてきました。この呪いはユタ州だけのものではないようで、2012年にはアリゾナ州の化石の森国立公園に送り返されてくる「やましさの岩」が話題となりました。多い時には月6通ほどそうした謝罪の手紙が届くそうで、呪いの噂が広まり始めた1930年代にまで遡る、約1200ページに及ぶ謝罪文のファイルが存在しています。しかし呪いがあるとは言っても、盗掘者を完全に押しとどめることはできないようです。エスカランテの場合、今では数キロメートル奥に入らないと珪化木を見ることすら難しくなりました。駐車場に近い場所は完全に取り尽くされてしまったのです。アリゾナ州の国立公園の方は約8,900ヘクタールの広さがありますが、そこから毎月1トンにも及ぶ珪化木が盗み出されていると国立公園管理事務所では見積もっています。

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photo: KSL エスカランテ州立公園に送られてきた謝罪の手紙
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photo: KSL エスカランテ州立公園の珪化木
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photo: wikimedia 化石の森国立公園

via: newser
via: KSL