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photo: wikimedia
朝型の人と夜型の人とを比べた場合、なんとなく朝型の人の方が真面目で信頼できるように感じる——そんな風に思ったことはありませんか。だとしたら、それは間違っています。ジョンホプキンス大学のブライアン・グニア (Brian Gunia) らが発表した論文、「ヒバリとフクロウの倫理」 (The morality of Larks and Owls) によると、人の倫理的傾向は、その人のクロノタイプ (時間型) と大きく相関しているのです。クロノタイプというのは、いつ眠り、いつ起きているのがその人にとって自然な状態であるかという傾向のことを指します。その人にとって起きているのが自然な時間帯から外れたとき、人は嘘をつく傾向がかなり強くなるということです。これは実験対象となった200人の大部分について真でした。したがって、朝型の「ヒバリ」さんは夜に不正直で、夜型の「フクロウ」さんは朝に不正直であるということになります。
今回の研究結果により、「夜型の人にはどことなく自墮落な雰囲気があるといったステレオタイプ的な見方には、疑いをはさむ余地がある」ことが分かったと研究者らは言います。こうした結論に達したのは、次のような実験を行ったからです。まず最初に、MBA課程の学生48人に数学の問題を解かせ、どらぐらいできたか結果を申告してもらいました。正解すれば50セントを支払うという約束なので、学生には嘘をつく動機があることになります。第二の実験はオンラインで行いました。142人の被験者に対して、サイコロを転がして出た目の数を申告するように頼みました。今回は、その目の数だけくじ引き券がもらえます。すると、現金やくじ引き券を手に入れるため、朝型の人は夜に嘘をつくことが多く、夜型の人は逆に朝に嘘をつくことが多いという結果が出たのです。この事実は、さまざまな勤務時間帯の従業員がいる企業にとり、利用価値があるかもしれないと研究者らは述べています。

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ref: Morality of Larks and Owls
via: newser