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image: flickr / Lobo Estepario

アフリカ大陸北西沿岸の大西洋上に浮かぶ、スペイン領カナリア諸島。その北東端に位置するのがランサローテ島(Lanzarote)です。スペイン本国のあるイベリア半島からはおよそ1000km離れています。
年間を通じて暑く、乾燥した気候であり、一年の内で16日しか雨が降りません。
また火山島で、1730年と1736年に大噴火を起こしました。
噴火前、ランサローテ島の主要産業は農業でした。16世紀以降、カナリア諸島はスペイン船が大西洋を横断する際の基地として重要な役割を果たしてきました。ランサローテ島ではワイン造りが盛んになりました。
しかし18世紀末に起きた2回の大噴火により、島の農地の大部分が溶岩と火山灰に覆われてしまいました。
島の農民は途方に暮れ、一部はヨーロッパやアメリカ大陸に移住しました。しかし島に留まり工夫して農業を続けようとした人々もいました。そうした農民が編み出したのが、火山灰地に穴を掘って葡萄を植える農法です。

火山灰にすり鉢状の穴を深さ1メートルほど掘り、火山礫の壁で半円形に囲います。ちょうど蟻地獄のような形状です。この穴の底に葡萄を植えます。
こうすることにより、強風から葡萄を守ることができます。またこの土地の火山灰は、大気中の水分を吸収して保持する性質があることが分かりました。このような形状にすることで、葡萄の根に十分な水分を供給できます。

こうした葡萄畑はランサローテ島のラ・ヘリア(La Gería)地区に点在しています。今日では2千ヘクタールほどに拡大し、年間2百万リットルのワインが生産されています。
遠方から見ると、隕石が落ちた跡地がびっしりと並んでいるような、不思議な古代民族の遺跡が横たわっているような、ここ以外では地球上のどこにも見られない風景が広がっています。

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image: flickr / GanMed64


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image: flickr / PepeLuz


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image: flickr / Lobo Estepario


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image: flickr / GanMed64


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wikipedia: ランサローテ島
via: kuriositas
via: amusing planet