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家具作家トム・シールズ(Tom Shields)によるインスタレーション"forest for the chairs"(椅子のための森)です。ノースカロライナ美術館の庭園に展示してあります。
廃棄物置場から回収、再生されて樹に取り付けられた椅子は31脚。生まれ故郷である「樹」の一部となりながら、腐って地に落ち土に帰る日を待ちます。そのようにして木製品としてのサイクルがひとつ完結するのです。

トム・シールズは、個々の家具をデザインしたり改良したりすることには興味がないと自らのサイトで語っています。彼にとり家具はデザインするべき「対象」ではなく、人と人とが生活する場という文脈において、社会的意味までをも含めて考察するための「主題」となっています。

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椅子はそこに座って何か作業をしたり、考えたり、読んだり、書いたり、つまりじっとして動かないけれども次につながって行くことをするための装置と思うと、やはり同じようにその場から動かない、しかし少しずつ確実に成長していく樹に取り付けてあるというのは、作者の意図からは離れるかも知れませんが、見ていて心地よくなります。

via: designboom
via: Tom Shields