満艦飾

風景、都市、科学、動物、オカルトなどなど。 世界のウェブサイトを巡りおもしろく感じた話を日本語にしてお送りします。

イタリア

女性宇宙飛行士の最期を捉えた音声の詳細。通信内容の訳も入手しました。怖いです。

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photo: wikimedia ヴォストーク宇宙船の帰還カプセル
アキレとジョヴァンニ・バッティスタのユディカ・コルディーリア兄弟 (Judica-Cordiglia brothers)。世界初の女性宇宙飛行士を乗せたソ連宇宙船が地球の周回軌道から帰還を試み、大気圏に再突入したものの、失敗して燃え尽きてしまった——そのありさまを手製の通信傍受施設で捉え、音声をテープレコーダーに記録していました。その過程を短編映画仕立てにした動画を昨晩はご紹介しましたが、音声そのものは背景に回っておりそれほどはっきりとは聞き取れませんでした。

今日は音声のみのファイルを発見しましたので、聞いてみたいと思います。ロシア語から英語への訳も付属していました。そこからさらに日本語へと訳してみます。しかしその前に、まずは音声動画の画面に表示される事件の背景について書き出してみましょう。
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世界初の女性宇宙飛行士が軌道上で燃え尽きる……イタリアの片田舎で怖ろしい通信を傍受してしまった、ユディカ・コルディーヤ兄弟の一夜をショートストーリーに仕立てた"Kosmonauta"。

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1950年代後半のことですが、イタリア人のユディカ・コルディーリア兄弟 (Judica-Cordiglia brothers) は実験的な無線傍受局をトリノ郊外に設置しました。トーレ・ベルトという場所にある、旧ドイツ軍の防空壕を改造したものでした。その無線傍受局にさまざまな装置を持ち込み、改造したりして、ソ連やアメリカの宇宙開発計画に関連する通信を傍受することに成功したと兄弟は主張しました。

1961年5月23日、兄弟は奇妙な通信を傍受しました。
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ストロンボリッチオ島の灯台。火山の残骸のてっぺんに、ちょこんと乗ったかわいい灯台。

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photo: flickr / Maritè Toledo
ストロンボリッチオ島 (Strombolicchio、別名小ストロンボリ島) は、ブーツの形をしたイタリア半島のつま先あたり、ティレニア海に浮かぶストロンボリ島の北東約2kmに位置する、火山性の海食柱です。島は浸食に強い玄武岩で出来ており、海面から50mほどの高さで突き出し、面積は約300平方メートルです。ストロンボリッチオは岩頸 (がんけい、火山の火口に通じるマグマが固まったもの) で、ストロンボリ島本体と同じ地質学的構造の上に乗っています。ストロンボリ島が生まれる前に存在していた火山によって作られたと考えられています。この場所での噴火は約20万年前に止み、火山活動の現場は約3km南西へと移動して行きました。
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島の遺跡に柱は建っていなかった。2億円で売り出し中の地中海の島の真実 (昨日の続き)。

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photo: flickr / mauro sanna マル・ディ・ヴェントレ島とその海
昨日お伝えした地中海で売りに出されている島ですが、その後さらに調べを進めた結果、いろいろと情報が間違っていた部分、そして新たに分かった部分がありますので加筆訂正します。

まず島の名前ですが、"Mal di Ventre" (マル・ディ・ヴェントレ) すなわち「腹痛島」とお伝えしましたが、この島はサルデーニャの言葉で"Malu Entu"あるいは"Malu Ventu" (表記の揺れはあるものの、酷い風の意)と呼ばれているのだそうです。西方からミストラル (フランス南部から吹き下ろす、乾燥した北風) が吹き付けると昨日も書きましたが、島には一本も木が生えていないことからも、風の強さ、過酷さが窺い知れます。
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地中海の無人島が約2億円で売りに出される。ローマ時代の遺跡と井戸付き。家を建てればすぐに住めます。

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photo: mailonline
マル・ディ・ヴェントレ島は地中海のサルデーニャ島西方に浮かぶ個人所有の島です。それが売りに出されています。地中海の島が売りに出されるのはかなり珍しいと言えます。価格はなんと約2億1千万円 (120万ポンド)。大都市の中心部に物件を買うことに比べたら格安です。

サルデーニャ島北東部にあるポルト・チェルヴォは高級リゾート地として有名ですが、そこではどんなに安い別荘でも18億円程度はします。そこから210kmほど離れたマル・ディ・ヴェントレ島ならば2億1千万円。完全な無人島で、羊飼いの住居跡が散見される程度です。面積は約80ha、最も長い部分の差し渡し約2km、最高点の海抜は18mほどです。
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