満艦飾

風景、都市、科学、動物、オカルトなどなど。 世界のウェブサイトを巡りおもしろく感じた話を日本語にしてお送りします。

クレーター

シベリアの凍てつく大地に刻まれた巨大な円。プラチナ、金、銀など貴金属が塊をなして転がっているという。

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photo: wikimedia
ロシアのオホーツク海沿岸、やや内陸寄りに位置するコンデール山塊 (Кондёр, Kondyor Massif) はほぼ完璧な円形をした地質構造で、オホーツク市からは西南西に約600km、ヤクーツク市からは東南に約570km離れています。札幌からは北北西に約1670kmです。上空からは衝突クレーターや火山のカルデラのように見えますが、コンデール山塊はそのどちらでもありません。地質学的には「貫入」と呼ばれる構造なのです。
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亡魂の井戸——荒地をさまよい続けるインディオ戦士の霊魂が集い、うめき、嘆く、巨大な穴。しかしてその実態は。

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photo: flickr / Adrian Gutarra Sebas
アンデス山脈の尾根々々がアルゼンチンの大平原へと沈み込もうとする位置に、その穴はあります。直径約300mのクレーターが、南北方向に2つ、縁を接するように並んで口を開いています。近くのロス・モイェス村の住民はこのクレーターをこのように呼んでいます——亡魂の井戸、と。
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「世界の果て」と先住民族が呼ぶ北極圏の半島。奇妙なクレーターが上空を飛んだヘリコプターにより偶然発見されました。真っ暗な穴がぽっかりと口を開けるその奥には。

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ロシア北西部、北極圏に位置するヤマル半島で、7月15日、ヘリコプターの乗員により謎めいたクレーターが撮影されました。「ヤマル」とは同地に住むネネツ人の言葉で「世界の果て」を意味します。その世界の果てで発見された不思議な穴で現地は大騒ぎ、ロシアの地質学専門家チームが急遽調査に派遣されることになりました。穴の直径は約80m。調査隊は穴が生じた原因を突き止めるべく、土壌、空気、水の標本を採取する予定です。さっそく浮上し始めた大胆な仮説の中には隕石の落下跡説や宇宙人のUFO基地説といったものがありますが、そういった超常現象方面に対して科学の方面から冷水を浴びせる効果もありそうです。
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人類が戦争で作った史上最大の穴、ロッホナガー・クレーター。フランスの片田舎にありながら、その爆発音はロンドンまで届いたという。

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photo: dailymail
1916年7月1日の朝、フランスのアルベール市北方に位置する村、ラ・ボワッセルにおいて、イギリス陸軍が地下道に仕掛けた爆弾を破裂させた。第一次世界大戦における「ソンムの戦い」の初日のことだった。イギリス陸軍工兵隊は深さ約15mの土中を掘り進め、イギリス側の前線からドイツ側の前線まで、長さ約270mのトンネルを貫通させた。そこはドイツ側の"Schwaben Hohe (シュヴァーベン高台)"と呼ばれる陣地の真下だったが、そこに25トンを超すアンモナル爆薬を仕掛けたのだ。爆弾は午前7時30分になる2分前に点火された。7時30分はイギリス軍がドイツ軍の前線に向けて攻撃を開始する予定時刻だった。生じた爆発により約50万トンの石灰岩が周囲の畑に飛び散った。また粉塵が高さ約1200mまで立ちのぼった。生じた穴は幅約91m、深さ約27mに達した。今日ロッホナガー・クレーター (Lochnagar Crater) と呼ばれている穴はこうして出来た。ロッホナガーという名は、トンネル掘削の出発点となったイギリス軍の塹壕から取られている。このクレーターは戦争により生じた世界最大の穴の地位を守り続けている。爆発した際の音は、それまでで人類が発生させた世界最大の音だったと言われている。ロンドンでも聞こえたらしい記録が残っている。
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砂漠の真ん中で40年間燃え続ける巨大クレーター、ダルヴァザ (Darvaza) の「地獄の門」。

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photo: wikimedia
トルクメニスタンの砂漠の真ん中で、炎を吹き出す穴が40年間も燃え続けています。消そうとする試みも、大してうまくいっていません。ダルヴァザ (Darvaza)・ガス・クレーターと呼ばれるこの穴には「地獄の門」あるいは「地獄への扉」という別名が付いています。1971年からカラクム砂漠で燃え続けているのですが、そもそもの発端は、当時ソ連の一部だったこの土地に科学者が油田を探しに来たことでした。ドリルで地面に穴を開けて調査し始めた場所が、天然ガスが大量に溜まった洞窟の真上だったのです。ドリルなど調査機材一式の重さに耐え切れず、洞窟の天井が崩れて、全てが穴の中に落ち込んでしまいました。
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