満艦飾

風景、都市、科学、動物、オカルトなどなど。 世界のウェブサイトを巡りおもしろく感じた話を日本語にしてお送りします。

ロシア

サンクトペテルブルクの秋。物語ならざる物語、日一日と深まる秋の気配を異国の風景に探す。

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怪談話が続いたので少し目先を変えて。サンクトペテルブルクの秋です。サンクトペテルブルクには砂のゴルフコースがあるようで、その周辺の秋色をドローンを駆使して点景のように捉えています。とりたてて派手な観光地というわけでもなく、さびれがちな風景の中に秋の残照が斜めに差し込んでいる、そうしたあり様に心を掻き立てられます。

ロシア正教の教会、その正教式の十字架、よく分からない管制塔のような建物、クルーザーの並ぶマリーナ、黄葉の大きな樹、別荘地、長い砂浜、赤白の灯台、操縦士を讃えていると思われる大壁画、海へと漕ぎ出す謎の男……。明確な関連性は何一つありませんが、にもかかわらず、ここには濃密な物語が隠されているような雰囲気を感じます。
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ロシア版ビッグフットである「アルマス」実在の証拠が発見される。しかも首都モスクワのすぐ近くで。

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photo: YouTube / Butchy Kid Videos
アメリカ人は長い間ビッグフットが実在する証拠を探してきました。カナダでのサスカッチ、ヒマラヤでのイエティについてもそれは同様です。ところで皆さんは、ロシアにもそうした巨大で毛深い霊長類がいるとされていることをご存知ですか。その名を「アルマス (Almas)」と言います。ロシアの研究者アンドレイ・ストロガノフの発表によると、そのアルマスが実在するだけでなく、モスクワ郊外の森林をうろついているという証拠が樹皮の形で見つかりました。そのような生物が首都の近くに生息していて危険はないのかという質問に対して、「アルマスは国際性豊かな環境が好きなんですよ」とストロガノフは冗談を飛ばしました。また、「私は心配していません。アルマスは善良な性質で、人間による保護を必要としているのです」と述べました。モスクワ農業アカデミーという著名な研究機関で生物物理学の技術開発に携わっているストロガノフは、巨大な霊長類がマーキングしたと思われる樹皮のかけらをモスクワ近郊で発見したと主張しています。樹皮についた水平の傷跡は、幅が23cmはある手の痕跡だと思われるものの、鉤爪の跡が付いていないので熊に由来するものではないということです。
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シベリアの凍てつく大地に刻まれた巨大な円。プラチナ、金、銀など貴金属が塊をなして転がっているという。

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photo: wikimedia
ロシアのオホーツク海沿岸、やや内陸寄りに位置するコンデール山塊 (Кондёр, Kondyor Massif) はほぼ完璧な円形をした地質構造で、オホーツク市からは西南西に約600km、ヤクーツク市からは東南に約570km離れています。札幌からは北北西に約1670kmです。上空からは衝突クレーターや火山のカルデラのように見えますが、コンデール山塊はそのどちらでもありません。地質学的には「貫入」と呼ばれる構造なのです。
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カリャージンの水没鐘楼 ——ボルガ川の川面を割り、たった一本そびえる高さ75m、築200年の鐘楼。200年の思索の果にたどり着いた境地があるならば、訊いてみたい。

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photo: ign.com
カリャージン (Kalyazin) はロシアの首都モスクワの北方約160kmに位置する町です。ボルガ川の右岸に沿っています。12世紀に集落として記録に登場し始め、15世紀にボルガ川を挟んだ対岸にマカリェフスキー修道院が造られたことで、町としての重要性が一気に高まりました。この対岸には多数の修道院が一大宗教複合施設のように立ち並んでいたようです。そこには至聖三者教会、食堂教会、聖マカリウスの大門教会、望楼や門を備えた長さ700mの回廊、教会堂付きの病院、居住区画、生神女就寝教会、高さ60mの鐘楼といった施設が含まれていました。
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「世界の果て」と先住民族が呼ぶ北極圏の半島。奇妙なクレーターが上空を飛んだヘリコプターにより偶然発見されました。真っ暗な穴がぽっかりと口を開けるその奥には。

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ロシア北西部、北極圏に位置するヤマル半島で、7月15日、ヘリコプターの乗員により謎めいたクレーターが撮影されました。「ヤマル」とは同地に住むネネツ人の言葉で「世界の果て」を意味します。その世界の果てで発見された不思議な穴で現地は大騒ぎ、ロシアの地質学専門家チームが急遽調査に派遣されることになりました。穴の直径は約80m。調査隊は穴が生じた原因を突き止めるべく、土壌、空気、水の標本を採取する予定です。さっそく浮上し始めた大胆な仮説の中には隕石の落下跡説や宇宙人のUFO基地説といったものがありますが、そういった超常現象方面に対して科学の方面から冷水を浴びせる効果もありそうです。
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