681px-HippoJaw
photo: wikimedia カバの口
つい先日サッカーW杯で対戦し、日本が完敗を喫した南米の国、コロンビア。そのコロンビアが人口過剰問題に直面しているようです。といっても、正確には「人口」ではなく、えー、「河馬口」……。カバの口とはなんとも話が出来すぎていますが、ある有名な麻薬王が飼っていたカバの数が増えすぎているのです。麻薬王パブロ・エスコバル (1949-1993) は1980年代、娯楽のために自宅の敷地内に動物園を建設しました。世界各地から珍しい動物を密輸したのですが、そうした中に、オス1頭とメス3頭のカバも含まれていました。麻薬王がこの世を去ってから20年が経ちますが、カバにとってコロンビアの地は実に暮らしやすい環境だったので、その間に数がどんどん増えました。故郷のアフリカでは干ばつによって群の頭数が調節されるのですが、コロンビアには干ばつはないからです。2006年には16頭だったものが、概算によると、2014年現在では50頭から60頭に増えていると考えられています。その主たる生息地はエスコバルの作った12の人造湖のうちの1つです。しかし12頭ほどが近くのマグダレナ川へと脱走しているのが確認されました。これはさらに多くが脱走しているかも知れないことを意味します。2009年には、1頭のカバが100km離れた地点で見つかりました。
続きを読む