満艦飾

風景、都市、科学、動物、オカルトなどなど。 世界のウェブサイトを巡りおもしろく感じた話を日本語にしてお送りします。

古代ローマ

地中海の無人島が約2億円で売りに出される。ローマ時代の遺跡と井戸付き。家を建てればすぐに住めます。

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photo: mailonline
マル・ディ・ヴェントレ島は地中海のサルデーニャ島西方に浮かぶ個人所有の島です。それが売りに出されています。地中海の島が売りに出されるのはかなり珍しいと言えます。価格はなんと約2億1千万円 (120万ポンド)。大都市の中心部に物件を買うことに比べたら格安です。

サルデーニャ島北東部にあるポルト・チェルヴォは高級リゾート地として有名ですが、そこではどんなに安い別荘でも18億円程度はします。そこから210kmほど離れたマル・ディ・ヴェントレ島ならば2億1千万円。完全な無人島で、羊飼いの住居跡が散見される程度です。面積は約80ha、最も長い部分の差し渡し約2km、最高点の海抜は18mほどです。
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紀元2世紀に建てられた灯台がいまだに現役として使われている、ヘラクレスの塔。お手本としたのはなんと、世界七不思議のひとつ、アレクサンドリアの大灯台。

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photo: flickr / Bernt Rostad
ヘラクレスの塔はスペイン北西部、ガリシア州、ア・コルーニャ県の中心都市、ア・コルーニャの中心部から約2.4km、北に向け大西洋に突き出す半島の先端部分に建っています。建設年代がローマ時代にまで遡る灯台で、20世紀までは"Farum Brigantium"と呼ばれていました。"Brigantium (ブリガンティウム)"はア・コルーニャのラテン語名で、ローマ時代の地名です。"Farum"はギリシャ語の"pharos"に由来する言葉で、「ファロス島」を意味します。ファロス島とは何かというと、世界七不思議のひとつ、「アレクサンドリアの大灯台」が建っていた小さな島の名前です。アレクサンドリアの港内にありました。そこから翻って、"pharos"と言うだけでアレクサンドリアの大灯台を指すようになったのです。従って"Farum Brigantium"は、「ア・コルーニャに建つ (アレクサンドリアを模した) 大灯台」という意味になります。
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アリカメドゥ遺跡。ローマ帝国最東端の交易拠点が南インドに今も残る。

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photo: wikimedia 鳥を抱えた子どもの像。アリカメドゥ出土
アリカメドゥ (Arikamedu) はインドのプドゥッチェーリ (Puducherry、ポンディシェリPondicherryとも)南方数km、アリヤンクッパム川の河口近くに位置する遺跡です。今では寂れた漁村ですが、その昔、ここは地域の一大交易拠点として栄えていました。紀元前から19世紀まで、ここでは重層的に過去の遺構が出てくるのですが、中でも注目されるのは、紀元前1世紀から紀元後2世紀までここを海洋交易の拠点としていたと思われる、ローマ帝国時代の遺跡です。
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2千年前の沈没船がインド洋で発見される。古代ローマの船だというのは本当なのか。

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image: wikimedia 「エリュトゥラー海案内記」に基づく16世紀の海図
近々スリランカ南岸で一隻の沈没船の調査が始まろうとしています。この船は約10年前、ゴダヴァヤ(Godavaya/Godawaya)という小さな漁村の沖合い、水深約33メートルの地点に沈んでいるところを発見されました。その後の簡単な調査の結果、インド洋で最古の沈没船であることが分かりました。船体の一部と思われる木片を年代測定にかけたところ、紀元前1世紀から紀元後1世紀の間という数値が出たのです。つまりその船は、ゴダヴァヤ沖の海底に2,000年間も横たわっていたことになります。
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古代ローマの剣闘士養成学校を再現した動画。荒くれ者の群に身を投じる人生が少しだけ想像しやすくなる。

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photo: wikimedia
オーストリア、ウィーン近郊のカルヌントゥム(Carnuntum)で古代ローマの剣闘士養成学校の跡が発見された。剣闘士(グラディエイター、gladiator)とは円形闘技場で見世物として戦った剣士を指す。カルヌントゥムの養成学校はローマ本国以外で発見された初の例となる。

発見されたといっても発掘されたわけではなく、上空からの調査や地中レーダーの活用等、実際に掘り起こさない手法を使って研究が進められてきた。その結果、2世紀前後の剣闘士の暮らしぶりについて、その日常が詳細に分かってきた。
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