満艦飾

風景、都市、科学、動物、オカルトなどなど。 世界のウェブサイトを巡りおもしろく感じた話を日本語にしてお送りします。

沈没船

アドリア海の底にひっそりと沈む客船「バロンガウチ」。オーストリア=ハンガリー帝国の男爵の名を負う船に思いを馳せつつ、青い光に満ちた世界を覗いてみよう。

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image: fransreef
「バロンガウチ」 (Baron Gautsch) はオーストリア=ハンガリー帝国船籍の客船でした。進水は1908年。アドリア海沿岸のトリエステを母港としつつ、同港とイストリア半島やダルマチア地方といった保養地とを結ぶ「ダルマチア高速定期航路」で活躍しました。全長84.5m、全幅11.64m、喫水の深さは7.5m。3基の重油ボイラーを備え、それぞれが個別の蒸気エンジンを駆動する、当時においては斬新な設計となっていました。エンジンは合計で4,600馬力を発揮し、17ノット (時速31.5km) で船を進めることができました。続きを読む

コロンブスの旗艦サンタマリア号のものとされる500年以上前の沈没船がハイチで発見される。発見された位置や状況がコロンブスの日誌と一致したとされるが、果たして。

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カリブ海の国ハイチの北岸で、クリストファー・コロンブスが1492年に新大陸を発見した際の旗艦だった、サンタマリア号の残骸が発見されたようです。人類の命運を変えたと言っても過言ではない一隻の船ですが、500年以上の月日が流れた今、本当にサンタマリア号だと断定できるのでしょうか。

調査隊の隊長であり、水中考古学の先駆者であるバリー・クリフォード (Barry Clifford) は次のように主張しています。すなわち、船が見つかったハイチ北岸は、サンタマリア号が座礁したとコロンブスの日誌に記載されている地点と合致します。見つかった船はサンタマリア号と同じ大きさであり、傍で見つかった、船のバランスを取るためのバラストと思われる石はスペイン産で、サンタマリア号に積まれたのと同じバスク地方のものでした。また発見された大砲は15世紀に作られたもの、つまりサンタマリア号で使われていたものと年代が一致しています。
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2千年前の沈没船がインド洋で発見される。古代ローマの船だというのは本当なのか。

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image: wikimedia 「エリュトゥラー海案内記」に基づく16世紀の海図
近々スリランカ南岸で一隻の沈没船の調査が始まろうとしています。この船は約10年前、ゴダヴァヤ(Godavaya/Godawaya)という小さな漁村の沖合い、水深約33メートルの地点に沈んでいるところを発見されました。その後の簡単な調査の結果、インド洋で最古の沈没船であることが分かりました。船体の一部と思われる木片を年代測定にかけたところ、紀元前1世紀から紀元後1世紀の間という数値が出たのです。つまりその船は、ゴダヴァヤ沖の海底に2,000年間も横たわっていたことになります。
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