満艦飾

風景、都市、科学、動物、オカルトなどなど。 世界のウェブサイトを巡りおもしろく感じた話を日本語にしてお送りします。

灯台

ストロンボリッチオ島の灯台。火山の残骸のてっぺんに、ちょこんと乗ったかわいい灯台。

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photo: flickr / Maritè Toledo
ストロンボリッチオ島 (Strombolicchio、別名小ストロンボリ島) は、ブーツの形をしたイタリア半島のつま先あたり、ティレニア海に浮かぶストロンボリ島の北東約2kmに位置する、火山性の海食柱です。島は浸食に強い玄武岩で出来ており、海面から50mほどの高さで突き出し、面積は約300平方メートルです。ストロンボリッチオは岩頸 (がんけい、火山の火口に通じるマグマが固まったもの) で、ストロンボリ島本体と同じ地質学的構造の上に乗っています。ストロンボリ島が生まれる前に存在していた火山によって作られたと考えられています。この場所での噴火は約20万年前に止み、火山活動の現場は約3km南西へと移動して行きました。
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アメリカの僻地で灯台守として暮らすのも悪くない。アメリカ政府があなたのために灯台をひとつ、直々に払い下げてくれます。ただしオークションを勝ち抜くこと。

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photo: flickr / C Hanchey グレイブス島灯台
風変わりな別荘として灯台を購入してみませんか。売り手はアメリカ政府だというのですからなかなかです。アメリカ政府は2000年からの14年間で、旧式化したり、不必要となったりした灯台約100基を処分してきました。その内68基は保存会などに無償で払い下げられ、36基はオークションに掛けられました。灯台の処分を担当する政府内の部署では、譲渡や売却の明確な目標基数はないと述べていますが、米沿岸警備隊の広報官によると、同隊では「既に重要性が薄れた」71基について退役させたいと考えているようです。これらは歴史的価値がある建造物と言えますが、譲渡後の運命について心配する必要はありません。比較的容易に近づけるものについては、美術館、個人の邸宅、民宿などに生まれ変わることが多いようです。しかし少なからぬ手入れが必要なものや、文明から隔絶された場所にあるものは、オークション部門へと回されることになります。
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イギリス海峡に面した白亜の崖、ビーチーヘッド。ドローンで上空から撮影してみればこの開放感。どこまでも、どこまでも。

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photo: wikimedia
ビーチーヘッド (Beachy Head) はロンドンの南方約90km、イギリス海峡に臨む白亜の崖がゆるやかに弧を描きながら、岬のように海に突き出した場所です。保養地で有名なブライトンからは東方に約30km離れています。白亜 (チョーク) の崖は最も高い部分で海面から162mほどそびえています。白亜とは固まっていない石灰岩を指し、イギリス海峡に面したこの地域の白亜はすべて微生物の化石からできています。つまり、膨大な量の微生物の化石が高さにして162mも積み重なっているわけです。形成されたのは白亜紀後期。そう、白亜紀の「白亜」とはこの白亜から取られているのです。
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紀元2世紀に建てられた灯台がいまだに現役として使われている、ヘラクレスの塔。お手本としたのはなんと、世界七不思議のひとつ、アレクサンドリアの大灯台。

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photo: flickr / Bernt Rostad
ヘラクレスの塔はスペイン北西部、ガリシア州、ア・コルーニャ県の中心都市、ア・コルーニャの中心部から約2.4km、北に向け大西洋に突き出す半島の先端部分に建っています。建設年代がローマ時代にまで遡る灯台で、20世紀までは"Farum Brigantium"と呼ばれていました。"Brigantium (ブリガンティウム)"はア・コルーニャのラテン語名で、ローマ時代の地名です。"Farum"はギリシャ語の"pharos"に由来する言葉で、「ファロス島」を意味します。ファロス島とは何かというと、世界七不思議のひとつ、「アレクサンドリアの大灯台」が建っていた小さな島の名前です。アレクサンドリアの港内にありました。そこから翻って、"pharos"と言うだけでアレクサンドリアの大灯台を指すようになったのです。従って"Farum Brigantium"は、「ア・コルーニャに建つ (アレクサンドリアを模した) 大灯台」という意味になります。
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幽霊が出るウェールズの廃灯台。空と海と砂浜の真ん中に立つ孤独を抒情的な筆致で捉えた動画。

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photo: wikimedia
ポイント・オブ・エアー(Point of Ayr)灯台はウェールズの本土最北端に位置しています。ディー川河口南岸を占めるフリントシャー州の北端にタレイカーという町がありますが、そのさらに北側に弧を描いている砂浜がポイント・オブ・エアーです。場所としては、先日採り上げたデューク・オブ・ランカスター号の数キロ北にあたります。
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